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3月のある日、お問い合わせのメールが来た。 「青森のりんごミュージックと言います。やまもとさんの「きものをあそぶ」を見て、これだ!と思いました。 所属タレントのりんご娘の衣装をお願いできないでしょうか?」 要約するとこんな感じ。 お問い合わせのフォームはいろんなメールをいただいていて、ご質問にお答えしてもそれっきりということも少なくないことからどこまで本気のお話なのかな?と思いながらお返事を書いた。 そのやりとりの中で本気で考えていらっしゃるということがわかり具体的にお話し始めた。 「なんぼめじゃ!アポーパイ」という新曲の衣装だということで、アップルパイ>パティシエ>カフェ....という流れで考えたのが、大正ロマン風の袴姿の女給さん。 りんご娘たちのPVを見ていると踊って歌うようなので、動きやすいものにしないと。 ということは普通の着物ではダメだ。 最初に思い浮かんだのが「赤、黒、白」の組み合わせ。 着物の柄に引きずられることのないデザイン。 3月下旬、わたしは弘前に向かった。 りんご娘というのはメンバーを入れ替えながら2000年から続く青森県弘前市が拠点のアイドルで、農業活性化を謳っている。 去年3月5日、わたしは弘前で「春祭」というイベントを行ったのだが、その日初めて走った「はやぶさ」のイベントで彼女たちは最初のはやぶさに乗っていて、わたしは偶然彼女たちと弘前駅で遭遇していた。 わたしにとっての弘前は、奈良美智さんの初めての個展以来なんども遊びにいった場所で、2008年には3週間滞在してharappaで個展をさせてもらった場所。 わたしの着物の仕事を広めさせてくれた大切な場所でとても恩を感じている。 弘前の友達に「りんご娘の衣装やることになった」と話したら、100人のうち105人くらいに「え〜〜!!すんげ〜〜。すごい。」と言われた。 地元の人にとってはとても大切なグループだった。 これは気を引き締めていかねば。 打ち合わせではイメージに近い着物を持って行ってイメージあわせをした。 最初にわたしの頭に浮かんだのは、ヘッドドレス。 少ない色の中にあって唯一たくさんの色を使うポイントを頭にした。 これはパティシエのコック帽にあたる。 着物は赤にした。 よくある「着物風」にしてしまうと間違った方向に行きそうになるので、ブラウスの襟を組み合わせることにした。 着付けにテクニックも必要がない。 袴は、ひもで締めるので着るのが面倒だなと思ったし、なにしろイメージがわかなかった。 サイズがわりと自由にできる巻きスカートかなと。 すそは斜めにカットして、後ろを膨らませ、おなか部分は目立たないようにすっきりさせたかった。 きゃりーぱみゅぱみゅちゃんのPVでプラスティックのようなスカートを履いていたので、もしかして固い生地でもいいのかもとそれまで選んでいたしっとりした生地をやめて固い水玉の生地をつかおうと思った。 型紙をひかずカトリーヌに生地をとめていきながら形を出していく。 ただウエストに同じ生地をつかうと固くなりすぎる。 素材感のある着物にもスカートにもあう生地をいろいろ探し歩いた。 10軒めできれいな赤の生地に出会った。 イベント、来客、イベントのための制作、打ち合わせ、などなどの合間に作り始めた衣装。 4人分は思ったより時間がかかり、ミシンが動かなくなったときは本当にもうダメだと投げ出したくなった。 今回用意するのは、ヘッドドレス、着物、スカート、アクセサリー、パニエ、ソックス、襟、エプロン。 襟は、パリのcosで見つけたヨークに襟がついたものがとても便利だし、ブラウスを着せる事で動きが制限させるのも嫌だったので以前作ったブラウスをもとにこれも作った。 スカートは巻きタイプだけど激しい動きにも耐えられるようにしたおかないといけない。 巻き付けたウエスト部分から後ろにかけてシャーリングゴムの入ったベルトをまわして脇でとめた。 カチっととはめてどこにもひっかかることのないバックルも見つかった。 2サイズのスカートができた。 着物は職人さんにお願いした。 袖だけ裏をつけて手の上げ下げをしやすくした。 ニーソックスはストライプ(入手前)にしようと決めていたので、袖裏もストライプ。 探し始めると意外とみつからない。 やっと見つけたので、仕立てに出した。 羽織丈くらいの着物をオーダーした。 バングルもつけようと思った。 パリでみつけた大好きなバングルの水玉を作ろうと思った。 留め具は現場であわせるとこにしてこれも4つ作った。 水玉とストライプの流れを作るためにリボンの真ん中はストライプにした。 妹分のアルプスおとめたちのヘッドアクセサリーも作ったのでそちらとも流れをつけている。 いろいろ作っていたら着物がシンプルなことにきがついて、昔ほしのあきちゃんの衣装にした着物の襟にそってお花をつけたことを思い出した。 林檎の花をイメージした小さい花の立体的なリボンが見つかったので、手縫いでとめつけた。 ブラウスのリボンは黒で決まりだ。 ストライプのニーソックス、簡単に見つかるとおもっていたらこちらも大変で何軒あるいてもこれというのがない。 それこそ20軒くらい、韓国も含めて歩いただろうか。 素材もストライプのピッチも理想的なものがやっと見つかった。 すっときれいに見える110デニールくらいのもの。 そうタイツの延長のようなものを探していたのだ。 弘前でときちゃんには会ったのだけど、他のメンバーに会ったことがなかったので想像だけで制作した。 2日の夜、渋谷のホテルで初めてあって衣装合わせした。 そして昨日がその衣装のお披露目。 U,M.Uというイベントに参加しているりんご娘たちに新しい衣装をきてもらった。 思った通りのイメージ。 カフェの子っぽく小さいエプロンも作っておいたのだが、これもポイントになったようだ。 本当にかわいい。 着物はベースなんだけどいったいこれって?という狙い通りになったと思う。 持ち運びしやすいように立体的だけど、たたむとフラットに小さくなるように工夫した。 これからもチャンスがあったらこんなお仕事してみたいなと思う。 チャンスをくれたりんごミュージックさん、本当にありがとうございました。 りんご娘たちを応援してくださるみなさん、これからもよろしくお願いします。 りんご娘 http://ringomusic.heteml.jp/jcms1/
by yamamotoyumi
| 2012-05-04 13:20
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